目指したのは男の浪漫とスーパーカー デザイン重視の高感度デジカメ「キヤノン IXY30S」

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MNが主催するブロガーイベント「キヤノン IXYはついに高感度領域へ!」に当選したので、品川のキヤノンマーケティングジャパンの本社にTom-Styleが降臨しました。今回のブログイベントの目玉は、ヨメ愛用の「IXY55」の後継機種である「IXY30S」に搭載された高感度撮影です。そんなわけで、意気揚々とモニター会場に乗り込みます。

キヤノン IXY30S

遅刻気味に会場についたら、既にブロガー達がセットアップを開始していました。早い、早いよ、スレッガーさん!

ブロガーの素早いセッティング風景

目指したのは男の浪漫・スーパーカー

1996年の5月、世界最小のオートフォーカス全自動カメラ「IXY」シリーズがこの世に誕生しました。(アドバンストフォトシステムという、当時では画期的だった新型フィルムの機種。10代の奴は見たこともないでしょう。)その4年後の2000年にはデジタル化も果たしています。
そもそも、IXYシリーズのブランドコンセプトとはなんでしょうか?簡単に撮影出来るのは当然で、尚且つ所有しているとカッコイイ「スタイリッシュ&コンパクト」さと、一貫した縦置き型デザインの「ボックス&サークル」というのがこのシリーズのコンセプトです。その上位機種にはパワーショットシリーズ、EOSデジタルシリーズと続いています。

IXYブランドコンセプト

最初のIXY端末が発表されてから14年が経過し、家庭向けのデジタルカメラ需要が一巡したことで、この価格帯のデジタルカメラにも高機能化の波が押し寄せてきました。そんなマーケットに更なる需要を喚起すべく、キヤノンが満を持して発表したのがこの「IXY30S」です。

IXY30Sのカラーバリエーション

このシリーズでは初めて、開放絞り値F2.0の明るいレンズ(広角28ミリ&3.8倍光学ズーム)を搭載したことで撮影データのクオリティーを上げています。(開放絞り値が大きければ、大きいほどレンズの明るさは増します。しかし、小型カメラではスケール幅を取るのが物理的に難しい。ゆえにこのサイズのデジカメにF2.0レンズを採用するということは、画期的なことなんです。)システム面では「HY SYSTEM」を採用、ノイズの発生が少ない高感度撮影と高速撮影を実現しているそうです。また、レンズシフト式手ブレ補正機構で手ブレを押さえます。

F2.0の明るいレンズをもつIXY30S

「IXY30S」を洗礼されたデザインに仕上げたのがこの二人、キヤノン総合デザインセンターの伊藤英記氏と西村賢一氏。子供の頃、ゴム製のスーパーカーをボールペンのお尻のバネで飛ばしていたというぐらいだから、僕と年齢は近いのだろう。(ゴムのタイヤにロウを塗り付けると、より遠くまで飛ぶ)そのシンパシーからか「IXY30S」のデザインにかける彼らの思いはヒシヒシとTom-Styleの心に伝わった。

キヤノン総合デザインセンターの伊藤英記氏(右)と西村賢一氏(左)

伊藤氏がこだわる尖ったデザインとは「Super Car」のようなデジタルカメラを作りたいという事だ。対象ユーザーはこだわりのある商品を選択する「大人」の男性である。

目指したのはスーパーカー「ランボルギーニ」

最初にDIGIC4というモンスタープロセッサーを搭載したスーパーデジカメを開発すると聞いて、興奮して描いたファーストスケッチがこれ。外観がスーパーカーのようにデザインされている。製品はほぼこのデザインを踏襲して発売されたことが分かるだろう。

ファーストスケッチ

デザイナーの細部へのこだわりは商業モデルになると、泣く泣くデザインを犠牲にすることが多々ある。それは工業モデルだけではなくWEBデザインでも同じ事が言える。しかし、今回は営業に泣いてもらい、スーパーカーのように徹底的にシンメトリーな形にこだわったそうだ。当初のデザインカラーは白と黒のみ。この2色で販売したかったが、営業の要求からカラーバリエーションを追加しなくてはならなかったため、赤、黄、シルバーとスーパーカーにあり得る色をチョイスしたそうです。妥協してもこだわりは捨てなかったのですね。

ファイナルスケッチ
フロント
バック
高精細ソリッド色の超光沢塗装

彼らのこだわりはデザインだけに留まりません。「IXY30S」に環境光が当たった時にスーパーカーのようにリフレションする光沢塗装まで及んだそうです。塗装は最大4コートまで施し、日本製品ならではの高品質を具現化したそうです。また部品にもこだわりを見せている。ジョグホイールはエンジンの空気取り入れ口であるインテーク形状を模したものになっており、よりスーパーカーっぽい仕上がりになっている。極細ステンレス鋼板を2枚重ねることで、IXYの「サークル&ボックス」のサークルを流線型で表現している。他にはバッテリーふたの内部色を同色で統一するなどしています。

スーパーカーのような美しい塗装とリフレクション
空冷

たぶん、これは半分ギャグも入っている。しかし、ICチップを利用している以上は、排熱に関しても気を配らなければならない。単に採算だけを考えるならばプラスチック樹脂で実現できた部品を、あえてコスト高の金属部品に変更した。これでスーパーカー並みの映像エンジンを搭載したIXY30Sにヒートシンクがつきましたw。

半分ギャグまじりの空冷システム
高感度センサーとDIGIC4エンジンの組み合わせにより、ダイナミックレンジの拡大を実現

AFデジタルカメラで撮影するとき、明るいところから暗いところに来たときに、画像が暗くなってしまうことがよくあった。花火の撮影や夜景、誕生日のろうそくのあかりでの撮影とかが特にそうだ。今回、高感度センサーとDIGIC4エンジンの高速処理により、オートモードの最高感度をISO1600までアップさせたそうです。通常なら暗くなってしまった撮影シーンで、プロ並みのクオリティーを簡単に再現できるようになりました。

ろうそくの光による高感度撮影
夜景も簡単にとれる

マクロ撮影もプロ並みのクオリティーで撮影可能。

デザートの甘さが伝わってくるマクロ撮影
色の再現性が高い
ハイスピード撮影とハイビジョン動画

「IXY30S」の魅力の一つであるハイスピード撮影モードを試す。この機能を利用すると1秒間に最高8.4枚も連射するため、狙ったシーンを見逃すことがない。今回のイベントにスーパーヨーヨー使いのBLACKさんが参加してくれた。彼の操る高速で動作するヨーヨーがハイスピード撮影モードで簡単にキャッチできた。また、このIXY30Sは1280×720のハイビジョン動画も手軽に撮影できるので、早速トライ。むろん、その撮影した動画データはHDMIミニ端子(別売り)を使って自宅のHDTVに直接接続することで、PCなしの再生環境が構築可能だ。購入しようと思っている人はケーブルも買っとけ。

高速で動き回るヨーヨーを簡単キャッチ


また、キヤノンとしては初のハイスピード動画撮影機能も試してみる。これは320×240の動画を最大30秒間撮影できる機能だ。これでゴルフスイングの確認や猫の素早い動きにも対応できる。


キヤノン「IXY30S」を簡単にレビューしてみて感じたのは、これは浪漫を追求する大人の男性だけではなく、OLさんや女子大生が持ち歩くのもクールでカッコイイということだ。女の子はメカメカしいものが好きだったりするものだ。20代のヨメが「IXYシリーズ」の「ボックス&サークル」に魅了された気持ちがわかったような気がした。
それと同時に感じたのは、デジタルカメラ市場は常に進化しているという驚きだった。2年前に購入したデジカメはどれも機能が似たり寄ったりで、機能差などないだろうなんて安易なことを考えていた。しかしデジタルカメラ市場も常に進化し競争している家電だということを身を持って理解したTom-Styleとヨメだった。
おまけ



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