Web2.0の本命登場?米グーグルがカレンダー機能を提供

Web2.0の本命登場?米グーグルがカレンダー機能を提供

 インターネットの情報に敏感な一部ブロガーたちに、静かなブームを巻き起こしているWEBサービスがある。米グーグルが4月12日に発表した、カレンダーサービス「Google Caledar」の試験版のことだ。
 Google Caledarは「Ajax (Asynchronous JavaScript +XML 非同期なJavaSctipt+XML)」という新技術を応用したスケジュール管理ソフトである。Ajaxとはサーバーの処理速度に関係なく、WEBサイトを高速表示できる技術のことだ。


 過去のWEBサービスでは作成したデータを記録する度に、全てのデーターを再表示する必要があった。そのため、サーバーの負荷が高まると処理待ちになるというデメリットが発生した。
 AjaxはWEBサイトの変更したいデーターだけをサーバーに送受信し、データーの一部分だけを再表示する技術だ。利用者はサーバーの処理速度に依存することなく、作業を進めることができる。
シンプルな画面デザインと強力なグループウェア機能
 Google Caledarの操作画面は、壁掛けカレンダーのようなデザインで構成されている。そのため、初心者でも簡単に操作できる。画面上の日付エリアをクリックすることで、その日の予定情報の追加、編集、削除が可能だ。
 カレンダーは日単位、週単位、月単位、または任意に設定した日付と複数パターンで表示できる。予定表にデータを追加する場合は、カレンダー上の日付をクリックし「パソコンの買い物 at ビッグカメラ 有楽町 15:00-16:30」と入力する。
 特に利用者がその利便性を感じるのは、一度書き込んだ予定を変更する時だろう。予め入力した予定を変更したい日付にドラッグ&ドロップするだけで、サーバーに変更情報が送信される。
 このサービスの最大の特徴は、複数の利用者と予定情報を共有できるグループウェア機能にある。個人の予定表と、共有予定表は色分けされているため、利用者は異なった種類の情報を一つの画面で確認できる。この点がGoogle Calendarの特筆すべき点といえるだろう。
他のサービスとの連携機能によって生まれる、強力な相乗効果
 Google CaledarはWEBメールサービスの「Gmail」との連携が可能だ。利用者はメール作成時に、関連する予定をカレンダーに追加できる。書き込んだ予定時間に近づくと、あらかじめ設定されたe-mailアドレスにリマインダーメールを送信することが可能だ。
 また地図表示サービス「Google Map」と連携することで、待ち合わせ場所の正確な位置を確認することができる。データの入力時に「at アトレ loc:新宿区四谷」と住所を入力することで、予定表にハイパーリンク付きの「map」が追加される。このリンク先にはアトレ新宿区四谷駅店の地図データがある。
 むろんのこと、検索機能は強力なGoogleエンジンをそのまま利用できるため、カレンダー上の必要な予定を短時間で検索することができる(日本語は未対応)。現状は、他のサービスへの連携機能や予定情報の日本語検索等のほとんどが英語版のみサポートとなっている。近々に日本語版に対応したものが発表されるであろう。
 Google Calendarのようなインターネットを利用したスケジュール管理ソフトは、有料モデルでは既に数多くあった。しかし、無料モデルでここまで多機能なものは、今まで存在していなかった。今後、このサービスの爆発的な普及が見込まれるのと同時に、グループウェア業界への、多大な影響が考えられる。

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