久し振りに映画を見てきたよ。
お目当ての映画は「ジェネラル・ルージュの凱旋」。前作の「チーム・バチスタの栄光」の続編にあたる海堂尊の人気シリーズの小説を映画化したものです。
東城大学医学部付属病院の不定愁訴外来(通称 グチ外来)に勤務する女性医師 田口(竹内結子)のもとに告発状が届くところから映画は始まる。
その告発状は救命救急センター部長である速水晃一(堺雅人)が(通称ジェネラル・ルージュ)医療会社メディカルアーツと癒着しているという内容だった。
事態を重くみた病院長の高階は、リスクマネジメント委員会委員長である田口に調査を依頼する。しかし、彼女自身に解決能力があるわけがなく、偶然、怪我で入院していた厚生省の切れ者白鳥(阿倍寛)の力を借りることになる。白鳥いわく「今回も仕方がないのであなたを助けることにしました」
田口と白鳥が横領事件の捜査中に、当事者であるメディカルアーツの営業マンが何者かに殺され、物語は急展開を迎える。以下ネタばれ
昨年、TBSで放送された「チーム・バチスタの栄光」の中村トオルと伊藤淳史の白鳥・田口コンビのほうが好きなので、映画版は少し違和感を感じた。しかし今回の主役は白鳥x田口コンビよりも堺雅人が演じる速水晃一の緊急救命とドクターヘリにかける思いのほうが強い作品だったのでその違和感はすぐに吹き飛んだ。
そこで興味をもったのがトリアージ。治療の優先度が高い患者から上から順番に4つの分類にわけ、患者にタグを割り当てる行為で現場の医師が運び込まれた患者を見て瞬時に判断するものだ。
黒の患者だと、死亡ないしは治療不可能と判断され放置される。赤なら緊急度大、黄色なら一定時間は治療しなくても命に別条はない。最後の緑は軽症患者で緊急な治療は必要なし。
映画後半で突然発生する大災害の被害者に対して、トリアージがおこなわれる。病院前に次々に運ばれる患者に対して、山本太郎が演じる佐藤医師は矢継ぎ早に非情の判断。
こんなシーンが、自分若しくは近親者に起きてしまった時を想像すると、いまから何かしらの対処はできないものかと考えてしまう。
映画の回想シーンでは10年前にも同様な災害が発生し、東城大学病院の緊急救命センターに重症患者が溢れかえる。当時、若手医師だった速水は、全ての患者を受け入れる覚悟とは裏腹に、切迫した状況から無念の受け入れ拒否をおこなう。この回想シーンで映画のタイトルになっている「ジェネラル・ルージュ」の本当の意味が明かされる。
そのリベンジである今回の大規模災害では、ある速水の秘策が重症患者たちを救うことになる。その続きを知りたい方は、映画館にいって見てください。
前作で出演した玉山鉄二と佐野史朗は緊急救命時に活躍する。物語後半で田口が絶叫する「取材のヘリは飛ぶのに、ドクターヘリは何故飛ばないの?」のセリフはマスコミには耳が痛い言葉なのではないでしょうか?
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