イノセンス

【ネタばれ注意】

ジャパニメーションの代表として世界にその名を
刻む士郎正宗原作・押井守監督の
攻殻機動隊GHOST IN THE SHELL』から
約10年。前回は素子が主人公で「人形使いと戦う」
ストーリーだった。

イノセンス スタンダード版
士郎正宗 押井守

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今回は、草薙素子のパートナーであるバトーが主人公。
人形使いとの戦いで姿を消した素子の記憶とともに、
暴走を始めたロボットの事件を追う。 

人間と人形はどこが違うのか、魂の有無か。
悶々と自分の存在意義を問うバトー。
押井独自の手法を駆使しながら「人間と人形の差とは?」
という哲学的な問いを投げかける一本。


『イノセンス』の映像はリアルだ。
例えば、オープニングの飛行シーンは、
並みの空撮よりも迫力みなぎる圧倒的なリアル感。
3Dと2Dを使いまくった最新技術。
コンビニでの射撃シーンも、陳列棚のガラスが一斉に割れ、
積んである缶詰が倒れる場面など、生々しい。
このコンビニシーンだけで8カ月を要したそうな。
押井監督自身が、犬のために熱海に引越しして温泉を引き、
週5日は東京の戦場で戦い、週末は熱海で犬と過ごす人なだけに
犬との安らぎシーンが妙にリアル。
押井監督は今まで、作中で夢と現実を行き来するやり方を通して
「アニメ」と「現実」の境目を探求してきた。
その手腕は今回も、「キムの館」で存分に発揮されている。
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』の
いくつかのエピソードを彷彿させるが、
その類似性は同時に『攻殻機動隊』=草薙素子の姿
が見えないことを観客に意識させる。
結論からすると、素子は今回姿は出さない。
しかし、「降臨」する。
声、仮の姿、そして憑依で乱射(藁)。
ところで、「キムの館」で降臨した素子がいじっている
タロットカード。ありゃ何だ?
数字の意味と「ヒントの言葉」のロジックがわからない。
アナグラム?
最後の素子のセリフ。
「あんたがネットをつなぐたびに、私は後ろで見守ってる」(うろ覚え)
つまるところ、
人間でもダメな奴はダメ、
人形も魂があれば愛がある、
ってことを本編を通して言いたかったのではと。
公安9課の連中はミルトン、旧約聖書、孔子様をやたら
引用する小難しい会話がお好きなようです。
映画自体デート向きではない。
『アップルシード』の方が大衆的かも(まだ見てないが)。

うおー

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